届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
22 探偵と禁断の箱
お兄ちゃんは、まだ帰ってなくて。
あたしは、お兄ちゃんが何かしたなんて考えられなかった。
無実である事を信じていた。
自分の中の不安要素をなくしたい。
お兄ちゃんの無実を証明したい。
コッソリとお兄ちゃんの部屋に忍び込んだ。
クローゼットの中も、机の中もベッドの下も…
机の下まで潜り込んでみた。
部屋中探しまわったけど、何も出てこなくて。
やっぱり、単なる噂だ。
噂は大きくなるからなぁ。
って、安心して机の下から出ようとした。
ガツン!
「いったぁ~い。」
思いっきり机に頭をぶつけた。
そのせいで、パソコンのマウスがポトンと床に落ちて、パソコンの画面が映し出された。
パソコンが壊れてないかな?
慌ててパソコンの周りを確認。
落ちたのはマウスひとつ。
それと…パソコンの電源が入っていたみたいで。
マウスが落ちた動きで、パソコンの画面がついて。
出ていたのはパスワード入力画面。