届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
パスワードの心当たりはいくつかあって。
クスッと笑いながら<SAWA>と打ってみた。
『パスワードが違います。』
その表示を見てがっかりした。
「あたしじゃないなら何だろう?」
なんか自分じゃない事に意地になっちゃって。
なにが何でも、パスワードが知りたくなった。
あたしの誕生日。
お兄ちゃんの名前。
お兄ちゃんの誕生日。
学校の名前。
…etc。
カタ…カタ…
打つ度に
ドクン…
ドクン…
ドクン…
緊張で高鳴る鼓動。
キーボードを打つ指が微かに震えている。
【パスワードが一致しません】
心当たり全滅!!
一体なに?
パソコンとにらめっこしてもパスワードは解除されないし。
イスの背もたれに寄りかかると、足を伸ばして大きく伸びをして天井を見上げた。