届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「あたしの地元と、あんまり変わらないかも。」
なんて少し鼻で笑ってしまった。
駅から歩くこと30分。
やっと一軒のコンビニを発見した。
コンビニの店員さんにホテルを聞こう。
さすがに、田舎のコンビニ。
深夜には誰もいない。
店員さんもレジ奥で寝ているのかな?
「これじゃ、万引きしたい放題じゃん!?」
小さくつぶやいた。
お腹もすいたしおにぎり2つ。
鮭と明太子マヨネーズを手に取るとレジに向かった。
「すいません!!」
「いっ…いらっしゃいませ。」
大きく叫ぶと、レジ奥から店員さんが慌てて出てきた。
寝ぼけ半分の店員さん。
「あの、この辺にホテルありませんか?」
「ホテルですか!?」
おにぎりを袋に入れながら、寝ぼけた顔で首をかしげている。
「会いたい人を探しに来たんだけど、終電なくなっちゃって。」
「あぁ~。この辺は、ビジネスホテルまで結構歩くよ?タクシーだと、10分かかるかな?」
「…そうですか。」
さすがに野宿は気が引けるし…
どうしようか迷っていた。
「…よかったら、家を貸しましょうか?」
恐る恐る店員が聞いてきた。
「えっ?お兄さんの家ですか!?」
眉をゆがめた。
だって、いくら泊まる所がないって言っても、見ず知らずのコンビニ店員の家になんか泊まれない。
それこそ、ヤラれちゃいそうだし。
今日の悪夢が頭の中をリプレイする。