届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「さっきのお風呂のドアでバランスを崩していたからなのかな?」

力の抜けた肩は、一気にガックリと落ちて行って。

渋々、しゃがみこみながら。

慌ててダンボールを積み直そうと中身を手にした。

「おっ、いいもの発見。」

小さな声と一緒に、キラリと目が輝いた。

これって…卒業アルバム。

高校時代のアルバムだ。

「この部屋の主は、どんなヤツだったのかな?」

まずは1組から。

コンビニのお兄さんの顔を思い出しながら、パラパラとアルバムをめくりながら、クラス写真の顔を1人ずつ確認していく。

どこにも写っていない。

もしかして整形したとか?

それにしては、いい男ってワケではなかった気が…

もう一度、ゆっくり探してみたけどいなくて。

「やっぱり、整形したのかな?名前くらい、聞いておけばよかった。」

パラパラと卒業アルバムをめくりながら。

なんとなく視界に入っただけだった。

どこかで見覚えのある人がいた気がして。

もう一度、パラパラと卒業アルバムのページをめくって。

特進クラスの3組でピタリとページを止めた。

気のせいだと思う。

あのお兄さんが…関係ないよね?

なんとなくだけど…

顔写真の真下の名前を確認して。

「…嘘でしょ…そんなの…あり得るわけがない。」

慌てて他のクラスの写真を調べてみた。

やっぱり…

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