届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「…紗羽。」
つい、その笑顔が良心にグサリと突き刺さってしまった。
「よろしくね。」
そう言って、あたしの右手を掴むと優しく握ってくれた。
イケメン君の握手してくれた手は、本当に心地良い温かさで。
抱きしめられた腕と同じくらい温かかった。
こんなに優しいぬくもり持ってる人って霧生しか知らない。
もしかして、悪い人じゃないとか?
「ずるいぞ!!秀!!」
恨めしそうな顔で、ジ~っとこっちを見ている尚吾。
「当たり前だろ?尚吾はひどい事しちゃったんだから。」
クスッと笑った。
「あぁ~いいなぁ~!!」
半分、泣きそうな声で人差し指をくわえた。
「ところで、紗羽ちゃんていくつなの?」
「…14。」
まだ、心を開くつもりなんてないから。
ふてぶてしく答えた。
「そりゃ、尚吾は立派なロリコンだ。」
笑って尚吾の顔をチラッと見た。
なんか、イケメン君が女の子にモテる意味が、よ~く分った。
イケメンってだけじゃなく、いつも笑っていて。
優しいオーラで包んでくれる感じ。
女の子だったら、王子様に見えるんだろうな。
なんて、ジーッとイケメン君の顔を見ていた。
「ほっ…本当に14歳なの??」
尚吾が慌てて間を割ってきた。