届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

会いたい。

会って聞きたい。

どうしていなくなったの?

でも、一番に言いたいことは。

あたしのせいで、冬槻先生は死んじゃってごめんなさいって謝りたい。

今さらって言われるかもしれないけど。

コンビニのお兄さんのように罵倒されるかもしれないけど。

殴られようが蹴られようが。

それでも霧生くんが生きているなら会いたい。

最後に見た時の泣きつかれた笑顔。

いつも思い浮かぶのは、その笑顔しかなくて。

思い出すたびに痛みにも似た切なさがキュウッと胸を締め付ける。

会いたい…

だけど、今のあたしに一番必要な物は…

「あたしも、帰るね。」

そう言って立ち上がった瞬間、毛布の中からニョキッと手が出てきた。

ビックリして、硬直するあたしの腕を思いっきり毛布の中に引きずり込んだ。

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