届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
ピタリと動きを止めて顔を上げると、ニッコリ笑いながら秀が立っている。
「違うから!!!!」
強く否定しているのに、秀は笑っている。
「あっ!!お前、紗羽ちゃんの泊まってる所に行ったって?」
パッと、尚吾の腕が解けた。
「あぁ~、行ったよ。お見舞いにね?」
あたしに笑いかけた。
返事を返す間なんてない。
さっと、秀の後ろに隠れると
「尚吾キライ!!!!」
大きな声でハッキリと言った。
「もしかして…何やっちゃったんだよ~!!!」
顔を真っ青にして絶叫しながら、秀に抱きついた。
「ご心配なく。ショウゴンの大事な人には、何もしませんから。」
優しく尚吾を抱きしめた。
その光景がイケメンだから許される姿。
イケメン同士が抱きあっているんだもん。
しかも片や泣き真似しながら。
片や『ショウゴン』なんて、甘く呼びながら頭を撫でて。
どれだけの関係なの?
この二人は…。
妄想が膨らみそうなあたしは、その姿をポカンと立って見ていたけど、ハッと我に返ってここぞとばかり。
「じゃあ、後は任せた。」
ポンと秀の肩を叩きながら、後退りした。
「どこ行くの?」
秀が振り返りながら首をかしげた。
「『G』に行って、亮太に紹介する女の子漁ってくる。」
大きな声で返事をすると、ダッシュで『G』に向かった。