届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「…なに、この封筒は?」
眉間にシワを寄せて、秀の顔を見上げた。
「生きてたよ。」
ただ、その一言で中身が分かった。
慌てて封筒を開けると、そこには霧生の住所が書かれていた。
「さすがに、尚吾の前じゃ渡せないからさ。」
もう、秀の言葉なんか耳に入らない。
書類を食い入るように見てるあたしの目から、自然と大粒の涙が溢れた。
…生きてたんだ。
死んでなんかいなかったんだ。
書類に付いてた写真は、少し痩せて顔が変わっていたけど。
それでも元気で生きていたことが嬉しかった。
秀は、何も言わずに優しく頭を撫でていてくれた。
霧生くんに会いに行こう!!
嫌われようが、罵倒されようが。
それでも会いたい。
会って話したい。
その思いが溢れて止まらない。
愛おしい人を抱きしめるかのように、ギュッと書類を抱きしめた。