届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
45 離したくはない
霧生くんの家に着くと、あたしが先にお風呂に入って。
ゆっくり、足を伸ばしながらお風呂に入ったのなんて、どれくらいぶりだろう?
お風呂から出るとドカッとソファに座り、秀に何かあった時にと渡されていたメアドにメールした。
『件名 唯
本文 ----
ありがとう。今日、霧生くんに会えて今一緒にいるの(≧∀≦)v』
すぐに、秀から返信が来た。
『件名 良かったな
本文 -----
尚吾のアドレス送る。
唯に会えなくてへこんでいるから、メールだけはしてやれ。』
文章の最後に、尚吾のアドレスと携帯番号が書かれていた。
「なんで尚吾にメールしなきゃいけないかな?へこんでいるのは、本人の勝手じゃん?」
ブツブツと独り言。
秀の頼みだからと仕方ない。
『件名 唯
本文 -----
秀にメールしろって言われたからメールした。
返信いらないから。』
渋々メール。
返信要らないって送ったはずなのに。
30秒も経たずに
『件名 キャ~!!!
本文 -----
(*^з^*)「☆~CHU!!!』
なんてバカバカしい返信が来た。
「いらないし…。」
1人メールを見ながら突っ込んでいた。
「何がいらないんだ?」
ビックリして振り返ると、不思議そうな顔で霧生くんがキッチンに立っていた。
「いつの間に、お風呂から出たの?」
ビックリして、思わず携帯を後ろ手に隠してしまった。
別にやましいことはないんだけど。
なんか、カラダが勝手に動いてしまって。
ビックリしたあたしとは正反対に
「いらないし…と、同時くらい。」
そう言ってビールをひとくち飲んだ。
…ゴクリッ。
あたしの喉が鳴る。