届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
また、変な冗談言って。
少し眉をゆがめながら、霧生くんの顔を見上げると。
無表情でジッとあたしの顔を見ている。
その瞳の奥が月明りにキラキラと輝いて見えて。
トクン
トクン
意識したくもないのに、脈拍が跳ねあがって行く。
ピッタリとくっついたカラダから、跳ね上がった脈拍がバレてしまうんじゃないかな?
なんて思うくらいなのに。
「好きだったの?…オレのこと。」
イジワルなくらい。
答えに戸惑ってしまう言葉をかけてきた。
「そっ…そんなんじゃないよ!!!」
慌ててベッドから飛び起きた。
確かに霧生くんの事は心配だったけど。
好きとかそんな感情じゃなくて。
だけど、いつも考えちゃう。
変なこと言うから、頭の中がグチャグチャで、顔が真っ赤になって。
ドキ!!
ドキ!!ドキ!!
爆発しそうなくらい。
冗談って、今さら言われても治まらないくらい。
心臓は飛び上がっている。
だから、あたしの感情を何て説明したらいいのか分からない。
戸惑ってうつむいているだけなあたしに
グイッ!!
いきなり頭を持って自分に向けた。
なのに、ピッタリと優しくオデコをくっつける。