届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「好きじゃなかったら、探さないし心配なんかしないよ。いつもオレの事を考えていて、泣くほど嬉しかったんだろ?オレに会えた事が。」
小さくささやいた。
「そ…そうだけど…。」
「それを、恋って言うんだよ。」
ニッコリと微笑んだ。
「………。」
もう、言葉なんかでなかった。
心の奥深くに、グッサリと何かが刺さった。
痛いとか、苦しいとかじゃなくて。
まるで、はめ違えていたパズルのピースがピタッと合ったみたいに。
スッキリするような感覚。
なのに、心臓は跳ね上がる一方で。
ドキン!!
ドキン!!
加速する鼓動。
もう、これ以上は心臓が持たないよ!!
それでも霧生くんは、待たないと言っているみたいで
「好きって、ちゃんと言ってごらん?」
甘い口調で囁いた。
心臓から送り込まれる血液は、フルスピードで全身を駆け巡っている。
カラダの芯がカチコチに固まる感覚がして、微かに体が震えている。
「…あたしは……それより、霧生くんはどうなの?こんなに優しくしてくれて…急に、そんなこと言うなんて。」
なんて答えたらいいのか分からない。
答えをそらすのが精一杯。
「チワワが、ちゃんと言えたら教えてあげる。」
焦らすように言う霧生くんの口元が笑っている。
「霧生くんって、そんなにイジワルだった?」
もう、どうしていいか分らなくて。
口がとがってしまう。
「チワワが知らなかっただけだよ。」
クスッと笑った。
「なにそれ!?」
「好きって言えない?」
霧生くんの唇が少しずつ近づいてくる。
緊張とパニック状態で体がカタカタと震えている。