届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「ダメだよ。あたしは行けないよ。」
払いのけようと、力いっぱい尚吾の手を振り払った。
「なんでだよ?」
寂しそうにうつむくあたしに、どうしていいか戸惑った表情を浮かべた。
「あたしは、行く所なんかもう無いから…この姿を見たら、軽蔑したでしょ?あたしは汚いから。」
ポツリ…ポツリ…
涙が溢れてくる。
グスッと鼻をすすりながら、強く唇を噛んだ。
「軽蔑ってなんだよ…軽蔑されようが、嫌われようが利用出来るものは利用しろよ!!」
急に声を荒げて。
ジッとあたしの顔を見た。
「出来るわけないじゃ!!こんな姿見られて、知られたくない事知られて、どんな顔して尚吾と会っていればいいの!?」
あたしの声も自然と大きくなる。
「オレは変わるつもりは無い!!だから、唯も変わらなきゃいいだろ。」
ギュッと強くあたしの肩をつかんだ。
驚いたのは一瞬。
「できないよ。出来るんだったら、とっくに尚吾と逃げているよ!!」
「逃げたいんだろ?だったら、逃げればいいじゃねぇか。」
「簡単に言わないでよ!!こんな姿見られているんだよ?恥ずかしくて情けなくて…二度と尚吾の顔をまともになんか見られないよ!!」
「オレ達を今まで、その程度にしか見てなかったのかよ!!」
「そうじゃないけど…。」
尚吾は口ごもるあたしの腕を掴むと、力いっぱいベッドに放り投げた。
あたしの太ももの上にまたがると、両手をベッドに強く押さえつける。
グッと息を呑むあたし。
唇に力を入れていても、尚吾の舌が入ってくる。
息も出来ないくらいのキス。
乱暴にワンピースの中に入ってくる手。
「しょっ…尚吾…ダメっ。」
必死に抵抗しようと腕に力を入れるけど。
押さえつけられている手が、あまりの力強さに痛みが走る。