届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「中学生が、なに言っているのよ。」
私は鼻で笑った。
「オレは、何にもできないけど、そばに居る事はできる。」
しっかりした口調で、まっすぐに私を見ながら。
「そばに居られても、借金はなくならないし、私は安らぐ事も恋をする事も出来ないのよ!!!!」
怒鳴った私に、尚吾君はひるむ事もなかった。
「オレの初恋だから。姉ちゃんは、オレにとって大事な人だから。」
真剣な尚吾君の言葉が、本当に嬉しかった。
私も、相当疲れていたのよ。
そうじゃなかったら、あんな間違いは起こさなかったのに。
私は、尚吾君の言葉が嬉しくて。
尚吾君といつの間にか、関係を持つようになっていた。
秀一は、それに対しては何も言わなかった。
私の辛さを分かっていたのだと思う。
私は、不安や寂しさを尚吾君との体で埋めていた。
だって、普通の人が借金抱えた風俗嬢なんか、相手にしてくれないから。
私は、その関係に溺れていった。
それが、半年近く続いた。
たまたま客で来たじいさんが、愛人にならないかって誘ってきたの。
そのじいさんは、不動産でお金を持っているらしく、親類は財産狙いしかいなくて、全部使い果たしたいって。
初めは信じられなかった。
だけど、このマンションを2回目に会った時にくれて。
私は、借金の事も話した。
そしたら、あきらめると思ったから。
なのに、ふたつ返事ですぐに支払ってくれるって。
3億もの大金を、簡単に払ってくれるなんて思いも寄らなかった。
私は、一生を3億で買われたのよ。