届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「…でも、そんな…ミュウなんかが…。」

「大丈夫!!あたしに任せて。」

弾むような声で言った。

「本当に、ミュウなんかでいいんですか?」

「うん!!!じゃあ、今夜『G』でね。」

電話を切ると、一人深い絶望感に襲われた。

心とは裏腹な自分。

尚吾を失うのが怖いくせに、離れさせようと体が勝手に動いてしまう。

考えれば考えるほど、自分が嫌いになって。

辛くて…。

現実から逃げたくて…。

だけど、あたしの居場所はここしかなくて。

この居場所をなくしたくない。

尚吾が他の誰かの物になったら。

諦められる…かな?

ずっと、自分の鬱な気持がループしている。

ソファにうずくまりながら、ただ時間が過ぎていくのを待っていた。


< 422 / 570 >

この作品をシェア

pagetop