届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
『G』に戻る電車の中で、ドアにもたれしゃがみ込んで泣き続けた。
『G』に帰ってくると、秀がちょうど帰ってきた所だった。
ガクッと一気に力が抜けて、床に座り込んで泣いた。
「どうしたんだよ?」
駆け寄ってきて、抱きしめてくれた。
あたしは、何も説明できないまま、ただひたすら泣き続けた。
秀も何も聞かないまま抱きしめていてくれた。
あとで尚吾に色々聞いたらしい。
お互いがそう決めたのならって…。
秀は悲んでたけど、反対はしなかった。
それに。
あの朝、あたしが尚吾の部屋のドアを閉めたあと、尚吾も泣いていたって、しばらくしてから秀から聞いた。
…そして、夏のど真ん中にはミュウと尚吾は付き合っていた。
あたしの心境は複雑だったけど、意外なところからメールが来た。
それは、秀のニューハーフのお姉さんから。
『件名 負けないで!!
本文---
二人で、尚吾奪還頑張りましょう!!!』
…って。
あたしは、奪われたわけじゃないけど。
たまに、今ではお茶しに行っている。
前のあたしとお姉さんに戻ったみたいに。
そして…。