届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
それを不思議そうな顔をして、男はジッとあたしの顔を見ている。
「綾瀬…綾瀬唯(あやせ・ゆい)。17才かぁ。」
やっと話し始めた。
「…。」
質問に答える気にもなれない。
頬杖をついたまま男を真っ直ぐ見つめている。
「綾瀬さんは、何をしたのかな?」
ピクリとも動じないあたし。
なんか男の方がビクビクして質問しているし。
「…。」
「綾瀬さん、黙っていても帰れないよ。親も心配しているだろうし。」
「…。」
ただジッと見つめるだけのあたし。
だって、変な事喋って帰れなくなるのマズイし…。
少し様子を見るつもりだったのに。
「綾瀬さん?」
優しい声で聞いてくる。
「…プッ…あはははは!!」
いきなり吹きだして、大笑いしちゃった。
「なっ…何がおもしろい!?」
目を丸くしながら、少し声を荒げた。
後ろで調書を取る婦人警官も、ビックリした顔をしてあたし達に振り返った。