届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
男と目が合って、アッと驚いた。
この間のバカ刑事!?
口元をおさえた手が離れず、声にならない。
突然、目の前にこの前の刑事が現れた驚きで声が出ない。
「…あや…綾瀬……綾瀬唯?」
男は眉をゆがめながら、ゆっくりとあたしを指差した。
「…この前の警察の…人?」
確認するかのように、恐る恐る名前を聞いてみる。
カナシバリかのような体の固まりが、嘘のように一瞬にしてフワッと浮き上がったと同時に、力強く腕を掴みあげられた。
「こんな時間に、こんな所で何やっているんだ!!もう、深夜1時近くだぞ!!」
開口一番。
大声を張り上げた。
もう、そんな時間だったの!?
そっちの方に驚いたけど。
平然を装いながら。
「関係なくない?」
男をにらみながら、冷たく言い放った。
「関係あるだろ。まだ17歳、まして女の子だろ?」
「別に、女とか関係ないじゃん!?」
目をそらしながら腕を振りほどいた。
「女の子がこんな時間にウロついていたら危ないだろ!!それに、オレは補導してもいいんだぞ!?」
「ある意味、使えない警官だけどね。」
ひるむどころかフッと鼻で笑った。
怒鳴り声が返ってくると思った。