届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

今でも…好きだ。

って、言いたいんでしょ?

「あぁ~!!鍵はどうやって開けたのよ!!」

慌てて話題をすり替えた。

「唯と連絡取れないし、秀に頼んでスペアキー使った。」

元々は、秀や尚吾がホテル代わりに使っていたし。

それで、秀が何かあった時にってスペアキーを管理しているのだ。

「…で、用事があったわけ?」

「姉ちゃんが、新作ケーキ食べに来いって。」

「本当に?あたしに直メールすればいいのに…理由つけて尚吾とメールしたいわけね…。」

ブツブツ言いながらも、ケーキには嬉しかった。

秀のニューハーフのお姉さんは、今はパティシェ学校の先生やってるくらい料理の腕は確実。

毎回新作が出来ると、味見要員として呼んでくれるんだ。

本当は、尚吾に会いたい口実なんだけど。

早速、お姉さんの家に行ってみた。

オートロックの鍵を開けると、エレベーターで15階に向かった。

ピンポ~ン。

部屋の前に着くと、呼び鈴を鳴らした。

ガチャッ!!

勢い良く開くドア。

ニッコリ笑顔のお姉さんが出てきた。

< 479 / 570 >

この作品をシェア

pagetop