届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
今でも…好きだ。
って、言いたいんでしょ?
「あぁ~!!鍵はどうやって開けたのよ!!」
慌てて話題をすり替えた。
「唯と連絡取れないし、秀に頼んでスペアキー使った。」
元々は、秀や尚吾がホテル代わりに使っていたし。
それで、秀が何かあった時にってスペアキーを管理しているのだ。
「…で、用事があったわけ?」
「姉ちゃんが、新作ケーキ食べに来いって。」
「本当に?あたしに直メールすればいいのに…理由つけて尚吾とメールしたいわけね…。」
ブツブツ言いながらも、ケーキには嬉しかった。
秀のニューハーフのお姉さんは、今はパティシェ学校の先生やってるくらい料理の腕は確実。
毎回新作が出来ると、味見要員として呼んでくれるんだ。
本当は、尚吾に会いたい口実なんだけど。
早速、お姉さんの家に行ってみた。
オートロックの鍵を開けると、エレベーターで15階に向かった。
ピンポ~ン。
部屋の前に着くと、呼び鈴を鳴らした。
ガチャッ!!
勢い良く開くドア。
ニッコリ笑顔のお姉さんが出てきた。