届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
70 約束破り~said海翔~
予想と裏腹に、家に帰ったのは深夜に近かった。
残業と森崎が原因だ。
残業が終わって携帯ショップに顔を出して、すぐに帰ろうとしたけど、想像以上にかわいかった女の子。
「お前が話せよ。」
「バカ言うなよ。森崎が誘ったんだろ!?」
何を話していいか分からず森崎とモジモジしていた。
結局何もせずショップを後にして、森崎に強引に飲みに連れて行かれ帰ってきたのだが11時を回っていた。
どうせ綾瀬唯も諦めて出かけているだろ。
いつも何時に帰ってくるかなんて分からないしな。
なんて、自分ので勝手な言い訳を作っていた。
マンションの前に着くと、部屋の電気は消えていた。
綾瀬唯も出かけんだと、少しホッとなる。
部屋の鍵を開け言葉を失った。
玄関でグッタリと横たわっている綾瀬唯。
倒れたのか!?
慌てて駆け寄ると、毛布を抱きかかえながら眠っているだけ。
ガクッと肩の力が抜けた。
電気をつけようと壁に手を伸ばした。