届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
言葉にならないと言うより、言葉が見つからない。
13歳の女の子がセックス依存症。
あり得ないだろ。
ミュウを上から下までジッと見た。
「冗談だろ?13歳でセックス依存症なんて。」
半笑いになってしまう。
ミュウはゆっくりと首を横に振ると、重たい口を開くかのように、ここに来るまでを話してくれた。
もがいて苦しんで。
このまま生きていたくない。
だけど死ねない。
そんな時、綾瀬唯に声をかけられた。
帰る場所のないミュウに、ここなら気兼ねなくいられると住まわせてくれたこと。
このクラブは、基本的にそういう人たちが集まってきたり、泊まっていたりすることまで。
その中に、家出資金欲しさに売春したりするとか。
その客も出入りしている。
だから、最初に会った時にミュウが聞いたのか。
「まさか、唯ちゃんのお兄さんだと思わなかった。」
そう言って笑った。
オレは、ただぼう然となっていた。
13歳で、ここまで傷ついた過去を背負っているとは…。
そう思うと涙が溢れた。
「なぁ、ミュウちゃんは、このままでいいの?」
ポツリとつぶやいた。
「セックス好きだから。」
「セックス依存症も、ひとつの病気だよ。確かに、世間には認知されづらい病気だけど、治せるんだよ?今は良くても、これから先どうするんだ?体もボロボロになるし、子供だって産めなくなるかも。本当に好きな人が出来た時どうするの?」
「…。」
顔がいつの間にかうつむいて。
言葉は返って来なかった。
「オレで力になれるなら、力になるからさ。」
しばらくミュウは考えると
「本当に治せる?力になってくれる?」
「ああ。」
ミュウの頭を優しくなでた。
その日は、一晩中ミュウと話した。
「なんか、あたしのお兄ちゃんみたい。」
そう言って笑ってくれた。
そして、面白い情報をミュウはくれた。
綾瀬唯のツルんでる場所と仲間達。
5人の男とここに来ているか、ファミレスにいるか?
GKというビルにいると。
そして、こう一言
「ミュウは、あんまり知らないけど。唯ちゃんはもっと凄い過去を持っているって前にチラッと話してたのを聞いちゃったんだ。」
「どんな事を話していた!?」
声が大きくなり、ギュッとミュウの肩をつかんだ。
「なんで?お兄ちゃんなら知っているでしょ?」
眉をゆがませながら、不思議そうな顔をした。