届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「運の悪い男って、カッコ悪~い。」

クスクス笑いながら勝誇った顔を浮かべると。

「お前!!知っていてやったのか?」

目を大きく開きながら。

驚いたかのように、口がぽっかり開いたまま。

まさか、図星なんて思ってなかったから。

「知らないし。偶然たまたまだよ。」

ポンと海翔の肩を叩きながら、ゆっくりと顔をのぞき込んだ瞬間、グッと肩をつかまれた。

ゆっくりと顔を上げると、恨めしそうな表情を浮かべながら。

「そうだよなぁ。知るはずもないもんな。」

ハアッと大きなため息をついた。

てっきり怒られるって思ったのに。

拍子抜けした感じ。

今度は、あたしの方がポカンと口を開けてしまう。

「…で、話したい事ってなんだよ。」

いきなりメールの内容を聞いてきた。

「…ああ。忘れちゃった。」

だって、メールした理由なんてないし。

まさか、早く帰ってくるなんて思ってなかったから。

トボケるしかない。

「なんだよ…。」

完全に落胆している。

「ごめん。ごめん。」

笑って誤魔化した。

でも…

心の中がなんか小さく弾んだ感じがして。

誤魔化すはずの笑いも。

優しい笑顔になってしまう。

だって…あの女の人じゃなくて。

あたしを選んでくれたってことでしょう?

それって…

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