届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「……ちょっと。」
そう答えるのが精一杯。
まだ、頭の中の整理が出来ていないから。
「美味しいお茶でも飲みながら、ゆっくり話を聞くわよ。」
招き入れられた部屋の中。
ソファに座って、お姉さんが入れてくれた温かい紅茶を一口飲んだ。
うつむいていた顔を上げると、フウッとひと呼吸した。
「ミュウちゃんに何かあったの?」
心配そうにあたしの顔を見た。
小さく首を横に振ると
「……好きって………言っちゃったんです。」
ポツリ、ポツリと出てくる言葉。
視線はつぶやきと一緒に、うつむいていく。
「尚吾くんに!?」
少し声が荒くなったのは、驚いたからだと思う。
驚いたお姉さんの声にも冷静に
「違う……」
一言つぶやいた。
「じゃあ、誰に言うの?」
安心したかのように落ち着いたけど。
不思議そうな表情を浮かべた。
「あの……」
言いかけた時。
「分かった。警察のあの人でしょ?」
ビシッとあたしの顔を指差した。
「どうしてわかるんですか!?」
目を丸くしながら、パッと顔を上げた。
「分かるでしょ?唯ちゃんの周りの男なんて、その人くらいだもん。それに…」
「それに?」
「フラれたんでしょ?」
「まだ、フラれてません。フラれたって言うより……」
その先を口ごもると
「唯ちゃんは、霧生くんとその海翔くんだっけ?重ねているだけなのよ。」
サラリとお姉さんが言った。」
「そんなことないです!!」
キッパリ言い切ったのに。