届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「なに?」
何も知らず優しい微笑だ。
きっと、この先の言葉を話したら。
もう、この笑顔を見ることはない。
お兄ちゃんに聞こえないように、スッと小さく深呼吸。
もう、壊れてしまえ!!
ギュッと手を握りしめて
うつむいた視線をジッとお兄ちゃんに向けた。
「あたし、お兄ちゃんが好き!!」
一生分の勇気を振り絞った。
ピタリとお兄ちゃんの動きが止まった。
ビックリした顔。
…もうダメ!!
お兄ちゃんに嫌われた。
こんなの分かってて言ったのに。
目の前でこんな顔をされたら、やっぱり辛くて。
覚悟したはずなのに。
キュウウッと痛む胃から込み上げる涙。
もう、我慢も出来ないよ。