届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「…お兄ちゃんも、紗羽が好きだよ。」
優しく諭すような声。
一生懸命、優しく傷つけないように断る言葉を考えてるんだ。
どこまでも優しすぎるよ。
なのに、自分でも分からない
「本当に?」
なんて、変な答えをしながら、ジッとお兄ちゃんの顔を見てしまった。
「俺にとっては、大事な妹だから。」
「…。」
ほらね。
やっぱり、兄妹の壁は越えられなかった。
緊張で溜まってた大粒の涙が、悲しみで一気に溢れ出した。
「泣かないで紗羽。最後まで話を聞いて欲しい。」
「えっ?」
見上げたお兄ちゃんの顔は、優しい笑顔のまま。