しずく
2 鬱
次の日、今日は委員会決めやら何やら。
あたしはまた眠気に襲われてて。

「よーしかわー!」
ちょっと頑張ってあくびをこらえる。
先生にも目つけられたかな。
何人かのクラスメイトも笑ってた。
あたしとは少し離れた前の方の席でもすみかがクスクス。

問題は隣のヤツ。大爆笑。
寝てて注意されただけでここまで笑う?
「あたしが注意されんのそんなに楽しい?」
あ、これは嫌味っぽすぎたか。まあいっか。
「あーわりーわりー。」

バカっぽいなあ。
ちょっと立ってる髪とゆるく着た制服。大口あけて笑ってる。あ、かた耳にピアス発見。
目立ってるわけでも無いし、そんな悪くて怖いってわけでも無いけど・・・

「お前昨日からずっと寝てんのな。あ、俺中浜令麻(リョウマ)」
知ってる。名簿で見たもん。

「昨日いつ起きたー?」
「HR終わったちょっと後・・・」
こう話すと恥ずかしい。
しかもそこでまた笑うし。
もう。

でも一緒になって笑ってる。
そんな自分がいた。
< 8 / 22 >

この作品をシェア

pagetop