。*゚ Time of a dessert ゚*。【短編集】
ようやく離してくれた唇
修也を見て
私はなにも言い返せない
でも確かに見た
修也が耳を赤くさせてる瞬間
『愛花、お前、俺専用な』
耳に届く命令的な言葉
頭がハテナでいっぱい
だって俺専用なんて
まるで
彼女になれ
って言ってるみたいだから
でもいくら聞いても
曖昧で答えてはくれない
それからも
学校では女の子は尽きないし
傍から離れない
よくわからない
私だけが修也専用ぢゃないの
なんて高望み?
『おぃ』
『へ?』
突然頭上から降る声
修也だってすぐわかる
『なに?』
後ろには女の子の群れ
睨まれる私
怖っ……
『お前が言ってた好きな奴だけしかキスできないってやつ』