。*゚ Time of a dessert ゚*。【短編集】
『絹川さん、今日ちょっと残業してもらえる?』
『え?あ…はいわかりました』
仕事だけど仕方ないけど
あの人との約束…
破っちゃう…
私は早く仕事を終わらせて
約束のベンチに走った
そのベンチには
池を見つめて座ってる
彼の姿があった
『すいません…あの…遅くなってしまって』
『大丈夫ですよ、仕事遅くまでお疲れ様です』
『はい…』
『どうぞ』
手渡されたのは缶コーヒー
私がいつも飲んでた缶コーヒー
覚えててくれてたんだ
『ここは落ち着きます…静かで…心が癒やされる』
彼は優しい笑顔で
月の光で光る池を見つめて
話している
『私も…好きですこの場所…落ち着いて…一番の安らげる場所です』