。*゚ Time of a dessert ゚*。【短編集】
『そうなんですか?』
『はい…この風景…懐かしくて好きなんです…いつかどこかでみた風景に似ているんです』
ある日の会社からの帰り道
ふと寄ったここの公園
ベンチから見たこの風景が
どこかで見た風景で
引き込まれてしまった
私と同じように思ってる人が
他にもいたんだなって
思うと、嬉しくなった
『あ、ところで昨日言ってた良いものって?』
『あぁ、そうでしたね』
彼は持っていた鞄から
スケッチブックを取り出し
私に見せてくれた
『すごい…』
スケッチブックには
いろんなところの風景が
描かれていた
海の絵や山の絵
公園の絵や子供が走ってる絵
どれもがふんわりとしていて
癒やされる絵だった
『僕、イラストレーターの仕事していて普段はアニメとかの下絵を描いたりしてるんです』
『そうなんですか?』
『はい、でも本当は風景や見たものを描くのが好きなんです』