。*゚ Time of a dessert ゚*。【短編集】
『僕の絵を綺麗だと誉めて下さる人がいて嬉しくなるんです』
『幸せですね』
『はい』
本当に嬉しそうに
優しそうに笑う彼をみて
羨ましいと思ってしまう
私の幸せって
なんなのかなぁ…
『って、良いものなんて僕の自己満足なんですけどね』
『いえ!素晴らしい絵です…本当に綺麗…』
『ありがとうございます』
彼と私は
しばらく話してから別れて
家へと帰った
私の夢は
好きな人のお嫁さんに
なることだった
現実的で理想的
でも恋なんて仕方が
忘れてしまったし
本当の恋なんてしてなかった
のかもしれない
美容師になりたいとか
先生になりたいとか
そういう夢は無かった私
だからこそ
小さい頃からの夢が
いつまでもあるのかもしれない