。*゚ Time of a dessert ゚*。【短編集】


『僕は息抜きでよく美術室で絵を描いてました、ある時先生に用事で絹川さんが美術室へ来てその時に僕の絵を』


『あ…そうだ…あの絵に似てたんだ』


懐かしいと思ってたあの風景


『似てた?』


『えぇ、ベンチから見た夜の風景が懐かしかったのはきっと絵を見て知ってたから』


彼は少し黙ってから
照れくさそうにはにかむと


『覚えててくれたんですね、そうです、この風景をモチーフに描いてたんです』


そうまっすぐ前を見て答えた

だから一度は綺麗だと思った風景だから
懐かしく感じたんだ


だからここを見つけた時
引き込まれたんだ
綺麗だと思った風景だから
引き込まれて当たり前だったんだね


『絹川さん、僕は金村 真幸(まさき)と言います』


『真幸…さん?』


『はい。真の幸せと書いて真幸です』


真の幸せ…

あ…


『真幸さんは幸せは掴めましたか?』


『あぁ途中だと言ってた幸せですか?もうすぐ掴めるかもしれません』


『本当ですか?良かった』


いいなぁ…
私の幸せは彼が居ること

だけど
そのことを簡単になんか
伝えられない…



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