アタシのこと好き?
第19章
行く宛など無いあたしは
ホテルを探すために
街をぶらぶら歩いた。
「るい?」
腕を掴まれたから
バッと振り向いた。
「お、お兄ちゃん!?」
「やっぱ、るいじゃん。
その大荷物なんだよー(笑)」
豪快に笑った後
優しく頭を撫でてくれた。
「嘘。
何があったか知らねぇけどさ
オレの家泊まってけ、な?」
「お兄……ちゃ……ん……
あり、……がと………」
安心してしまったあたしは
大泣きした。
人が見てるとか
そんなのどうでもよかった。