逆転夫婦(仮)
-奥州-

「まったく、政宗様は困ったお人だ」

一人でもくもくと作業をしていた小十郎はぽつりとつぶやいた

「書物の山はすべて私に預けて、茶会へ行くなど…今宵こそ政宗様に活を入れなくてはならんな」

…大谷殿が政宗様達を茶会へ招くなどとても珍しいこと。

よきせぬことが起きそうでならないな

近頃、変な噂を耳にする。

まあ、心配には及ばないか。なにせ、政宗様には椛様がついていらっしゃるからな

溜息漏らしながら小十郎はまた作業にとりかかった
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