未来へ 過去へ あなたへ
私は、母さんと父さんに、喜んでほしかった。

なんて、そんなのたて前。本当は、自慢できることを1つでも持っていたかった。
だから、勉強した。
学校の成績は、ずっと10番以内に入れるように。
母さんも父さんも先生も喜んだ。
友達も、スゴいね!って話しかけてくれた。

私はあんまり勉強が好きじゃなかった。
だけど、勉強が嫌いではなくなった。
それは、ちょっとした私の自慢だった。

私は小学生だった頃より、口数が増えた。
特に母さんには。
聞かれずとも、話すようになった。

母さんは、嫌な顔せずに、話を聞いてくれた。


嬉しい。
嬉しい。
私はちょっと、幸せです。


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