茜色の空
今日は一応初デートの日・・・・・・・なんだけど、


夕奈がいつになっても来ない。



「っおせーよ。何してんだあいつ」


「・・・・・・・・お待たせ。」


っわ!!いきなり来んなよ!


「おぅ。んじゃ何処行く?」


「・・・・・・・・・・・」


「おぃ。喋ろ。んで笑え♪
・・・・・・で、何処行く?」



「・・・・・・・・・・・病院。」



「はぁ!?何で?病院って・・・・・・・・・。どっか悪いのか?」



「話があるの。」



なんだよ。なんも楽しくないじゃん。


俺はこんな事を望んでない。
・・・・・・・・夕奈から、聞くまでは・・・。




「話ってなんだ?」



「・・・・・・・・・・・・・」


「自分から、話かけといてそれはないっ・・・・・・・・て。泣いてるのか?」



「・・・・・・っう。」


「大丈夫かよ!?」


俺はなにがなんだかわからなかった。



「どうしたんだ?ん?」



「・・・・・・・・たくないよ。」


全然聞こえないよ・・・。



「何だって?」


「・・・・・・死にたくないよ。」


「何言ってんだよ。まだお前は死なねーよ♪」



「・・・・・・・・・・ねぇ、夕貴さ前に、困ったら言えって言ったよね?」



「・・・・・うん。」



「私ね、死んじゃうかもしれないの。
嘘だと思うよね。

私も、嘘だと思う。でも嘘じゃないんだ」



は?何をいってんだ。
夕奈が・・・・・死ぬ?


「どーゆー意味だよ」


「私ね、がんみたいなの。それも一番悪いね。」


がん・・・・・・・・・。しかも一番悪いって。


「それでね、夕貴に言いたい事はね、


・・・・・・・別れて欲しいの」



別れる。は?ワケわかんない。なにがどーなってんだ?


「嫌だ。」


「お願い・・・・別れて。私のためならなんでもするんでしょ?」



・・・・・・・違う。俺はこーゆー事で何でもする。って言った訳じゃない。



少しでも夕奈が笑ってくれるようにしたかっただけなんだ。


「俺は別れない。今だけ約束破らせてもらう。

だって、そのがんさ、治るかもしれないじゃん?」


「絶対治んないよ・・・・」



「・・・・・そんなの、やってみなきゃわかんねぇーだろ!!」



「・・・・・夕貴。

・・・・・・でも。」


「でもじゃねぇー!!
俺が傍にいてやっからよ・・・・・・な?」


「・・・・・・・・うん。」


うん。と言った彼女は安心したのか久しぶりに笑顔を見せた・・・・・・
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