夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】


***


「いつから僕がつけていることに気づいてた?」


「私が駄菓子屋を出た後から」


僕の質問に、あの子はすぐに答えた。


「どうして私が、君に気づいていたのにここまで来たか分かる?」


分かるわけないだろ。

だって、君が僕に気づいていたことすら知らなかったんだから。


「君とね...友達になりたいな、って思ったの」


唐突に君は言った。


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