夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
***
「何で?」
嬉しいよ。憧れの君と友達になれるなんて。
でも、僕と君は今まで一度も話したことが無かったじゃないか。
「私ね、友達がいないの。高嶺の花だって言って私と関わろうとしない。そんな私に初めて興味を持ってくれたのが君だったの」
「だから君に後をつけられたとき嬉しかった。私のことを知ろうとしてくれるんだって」
変わった子だなと思った。
後をつけられて嬉しいだなんて。
「私のことを知ろうとした君に私は興味を持った。ねぇ、私と友達になろうよ」
***