夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
―――1年後
そして今年も夏が来て、お盆がやってくる。
1年前のおばあちゃんが死んだ日から私はもう予知夢を見ることは無くなった。
だけど私は、きっとおばあちゃんが見守ってくれると信じてる。
私には姿が見えないけれど、今はお盆だからおばあちゃんも近くに来ているだろう。
私はおばあちゃんが眠るお墓の前まで行き、空を見上げ叫ぶ。
「おばあちゃ~ん!!!元気にしてる!?夏葉は今日も元気で~す!!!!!」
天国のおばあちゃんに、私の声が届いているといいな。
*死人に守られていた少女の話*