夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
「チッ。また未練のある幽霊かよ」
突如、俺の後ろからダルそうな声が聞こえた。
「お前誰?ていうか何その格好。コスプレ?」
振り向くと、その声と同じようにダルそうな顔をした高校生ぐらいの男がいた。
男の格好は全身真っ白のスーツで、背中に羽?のようなものがついていた。
「コスプレ?失礼な!これはちゃんとした衣装なんだ!」
「衣装って...だからコスプレ?って聞いてんじゃん」
俺がめんどくさそうに聞くと、コスプレ男は不機嫌な顔をして答えた。