夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
天使(自称)は後ろについている羽を指差し、言葉通りに飛んだ。
「へぇー飛べるんだー。いいなーその羽ー」
「お前それ絶対信じてないよな!?しかも棒読みだし!」
このやり取りがめんどくさくなってきた。
だから、もういいコイツが天使ってこと信じる。
俺の願いを叶えて成仏させてくれるんなら、コイツが何者でもいい。
俺はただ、アイツに―――
「もう信じるよ。お前は天使で、俺の願いを叶えて成仏させてくれるんだよな」
告白したいだけなんだ。