夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
「その通り!」
俺が勝手に解釈すると、またしても背後から天使の声が聞こえた。
「何でお前いるんだよ」
今から最初で最後の勇気を振り絞り告白しようとしてるのに。
「安心しろ。お前が告白するときは消えてるから」
いやいや、安心しろとか言われても困るんだけど。
「それじゃ、そろそろあの子が来るはずだから頑張れよ!」
いきなり現れた天使はそう言い残すとまたいきなり消えた。
そして、天使が消えたとほぼ同時に屋上のドアが開いた。