夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
俺が一人で告白のシミュレーションをしていると、背後で声が聞こえた。
声だけを聞くと、昔と変わらなかったけど今どんな気持ちなのかは全然分からない。
俺はなんて声をかければいいか分からなかった。
「あの...用が無いなら帰りますよ?」
ずっと黙っていた俺に痺れを切らしたのか帰ろうとする。
これはマズイぞ!
「よう、海。久しぶりだな。ちょっと言い忘れたことがあって今だけ生き返らせてもらった」
おい、俺!何言ってるんだ!?
とっさに声を掛けたもののコレはダメだろ!!
きっと海も呆れてる。
そう思い、改めて海の顔を見る。