夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】



屋台を離れた後、俺は携帯を取り出し一緒に来ている友達に電話した。


「あ、もしもし、俺。悪いけど行くところできたからもう一緒に回れねぇ」


『はぁ!?何だよそれ!』


「本当に悪いけど、もう今日しか無いんだよ」


『なぁ、もしかしてあの娘のところに行くのか?』


「そうだよ、さっきの屋台で買ったガラス玉をあげにいくんだ」


『そっか。そういえばお前にはもう今日しか無いもんな。分かったよ。今日は2人で回るから。また来年は一緒に来ような』


「おーけー!じゃあまた学校でな」


俺はいつもより少し長い通話記録を見ながらある場所へと向かった。



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