夏恋迷路◆だから僕らは夢を見た【短編集】
俺は暗闇に染まる墓地の中、あの娘が眠るお墓を見つけ傍まで行った。
俺はあの娘のお墓の前にしゃがみ、手を合わせて黙祷した。
そして息を吐いて、ズボンのポケットからガラス玉を取り出しお墓の前に置いた。
それと一緒にもう一つ出して、俺の携帯にガラス玉を取り付けた。
......もう俺の好きな子は死んじゃったから叶うことなんか一生無いけど、せめて今だけでも言えなかった言葉を言わせてよ。