アナタの“魂-KOKORO-”いただきます
『……美味しい…。』
千明はミルクを見つめる。
『体、冷えてたから。』
千明はゴクゴクとミルクを飲み干した。
『ありがとう、レノ。』
千明は微笑んだ。
『別に。』
レノはそう言って、千明を見た。
千明は震えていた。
まるで雨の中、捨てられた子犬のように。
『どうした?』
レノはゆっくり千明の肩に触れた。
千明はまだ不安そうにレノを見ていた。
レノは千明の肩を抱いた。
スッと、自分に抱き寄せた。
『そんなに不安か?泣きたいなら、泣け。』
レノの胸に千明が抱かれた瞬間、千明はまた涙が溢れた。