しろくろ
楓の叫び声は少し先の山で薪を割っていた煉邪にまで、しっかりと届いていた


割った薪を散らかして、楓の声がした方へと向かう




「煉邪さん!!い、今楓さんの声が…!」




そんなこと位わかっている。わかってるから、今走ってんだよ。


言おうとして止めた


「お前はそこにいろ!
俺が様子を見てくる!」


ルクスの返事など待たず、俺は声がしたほうへ更にスピードをあげる









そこには、楓が持っていた鍋だけが転がっていた


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