しろくろ
そんな楓のことなどしらず
煉耶達は氷の楓が作った料理を食べていた


「楓さんの料理は本当美味しいですね!
ここの食材でこんなに美味しい料理が出来るなんて知りませんでした!!」


「ありがとう!
ルクスくんは美味しく食べてくれるから作りがいがあるよ」


「……」


何時もより無口な煉耶


「煉耶さんまったく食べてないですね
どうしたんですか??」

「……楓は寒がりだから必ず
料理を作る時はどんなに暑くても熱いスープを作るんだ」

「あっ そういえばずっとスープが…」

しかし今日メニューはすべて冷たい料理ばかりだ

「あっ そうだったんだ!
まったくきずかなかったょ
煉チャンすごいね!」




「…いい加減に下手な芝居はやめろ」



「ぇッ な 何言ってるの??
煉チャンどうしたの?」


「楓は何処だ!!!」



ニヤッ


「湖南 楓の頭はすべて読み込んだのに
よくわかったね―」

「お前、火を避けすぎなんだよ
寒がりに化けるのにはむいてないぜ」


「えっ? 本当に偽物…」


「何もきずかなければよかったのに
知られちゃったから
殺してあげるよ」



楓の形をした氷の彫刻は無邪気に笑った

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