しろくろ
数分歩いて、煉邪は街の外れにある小さな協会にたどり着いた



そこは良く言えば歴史のある、悪く言えば物凄く古く地震が来たら真っ先に壊れそうなボロッちい教会だ


そしてその古ぼけた協会の前に体操座りでチョコンと座る少女が煉邪を見つけた


「やっと来た!
連チャンいっつも時間通りにこないんだからー。」


鈴の音を鳴らすような声が煉邪を呼ぶ


怒ったように、だが嬉しそうに駆け寄る少女に煉邪は無意識に顏を緩ませた


彼女は
湖南 楓 【コナン カエデ】


肩より少し長い艶やかな黒髪は緩く2つに結んであり走ると風に揺れて鮮やかで見るものを魅了させる

歳は煉邪と同じくらい
上は七分丈のバタフライチェニックに黒の帯、そしてミニスカートという洋風とも和風とも取れる不思議な服だが少女にはピッタリ似合っている



「わりーな。
それより依頼人はもう来てンのか?」


「大丈夫!まだ来てないよ。でも、もうそろそろ来るんじゃない?
中で待ってようよ」




そう言って二人は教会の扉を開けた
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