しろくろ
ガタッ

「だれだ」

「…煉チャン
その人が 標的?
倒した の?」

楓が部屋にゆっくりと入る

「そうだ」

「……そっか」

楓は顔を伏せた
その姿を見た煉耶はは―っと息を吐きゆっくりと楓に近づいた

「無理すんな バカ」

そして2・3回ポンポンッと叩く

「ッ ひぅグスッ 煉チャ――ン!!」

楓は声を上げて泣き出した
煉耶はただじっと隣で楓をなだめる


「…入れない」

楓から遅れて入り煉耶を驚かすつもりだったルクスは部屋のドアの前で一人座り込んでいた

部屋には初めて穏やかな空気が流れた

ガシッ

しかしそんな空気も直ぐに崩れ去る

死んだと思っていたファリスがハ-ハ-と荒い息を上げて楓の足首にしがみついてきた

「きゃああぁッ!!」

「私を 、 なめるな
神の代理人
この小娘、私の新しい力でぶっ飛ばしてくれる!!!」

ファリスは最後の力を振り絞って立ち上がり楓の首をつかんだ。

「っな!?止めろ!!そいつには手を出すな!!」

だが当然ファリスはオレの言うことなど聞く筈もなく手に何か力が集まっていくのがわかる

「最後に良いことを教えてあげよう。
私が神の力を手に入れたのはある集団が関与しているのだよ。まぁ、ここで死ぬ君達には関係のない話だがな。そしてこれが新しく手に入れた風の力だ。
砕け散れ!神の代理人!!」

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