しろくろ
グシャッ
ファリスの腕から風が放たれ、血を噴き出しながら力なく倒れこんだ
「……れ、煉ちゃぁぁああああん!!!」
楓が倒れた煉邪にすがる。
煉邪は風が楓の体を貫く瞬間、自分が間に入り楓を庇ったのだ。
「ハッ!まさか自分から飛び込んでくるなんて全く想定外だよ、煉邪くん。」
ファリスは倒れた煉邪の頭を蹴飛ばす。
「止めてぇえ!!!」
そう言って煉邪を守るように覆い被さる楓をファリスは服に着いた虫を払うかのように蹴り飛ばした
楓は飛ばされ、煉邪から離れる
「君は僕と同類だと思っていたのに。
自分の為に回りの奴等を使い捨て、そして今の地位を手に入れた!なのに、今さらこんなことをやるなんてね。
どうせ、君がいなければこんな娘すぐに殺してしまえるのに…!」
そう言いながら足は煉邪の頭を踏み潰す。まだ少し息のある煉邪は顔を歪める。
「……ャメテ…。
ヤメテェエエ!!!!」
コイツハゼッタイニユルサナイ…