かめがきつねにこいをした

中学校に入学して一番最初に隣の席になったのがきつねだった。
別に一目ぼれって訳じゃなかった。
多分この人とは関わらないだろぉなぁ・・・、って思ってた。
席が離れたら話すこともないんだろぅなぁ・・・、って思ってた。
でもね、でもあたしは気付いてしまったの。


‘この人の事好きだっ’って



だって、ただ目が合うだけで、話すだけで、肩がぶつかるだけで・・・
心臓が破裂しそうになっちゃうんだもん。
でも、でもそれに気付くのにたくさんたくさん時間がかかった。


たくさんたくさん。




きつねのことが好きだって気付いたのは初めての席替えのときだった。
隣からいなくなってしまって、予想どうり関わることも、話すことも無くなってしまったんだ。
その時やっと気付いた。初めてわかった。
今のあたしを動かしているものは他の誰でもなく、キツネだって。


そしたら、そしたらもっと話がしたくなって、メアド欲しいって思っちゃって